Specurator Diary Oct. 1999


Oct. 31, 1999 日計り商い

10月の資産三倍増計画も、惨々たる結果となった。

まぁ、これはとある情報をもとに伊藤園とアデランスにつっこんでいたのだが、 ガセだった事と、東映の空売り失敗による原因が大きい。まぁ、どう言い訳 しようと自己責任でやった事だから、恨み事は言うまい。

それはサテオキ、伊藤園を信用取引で転がして遊んでいるのだが、日計り商い のコストについて書いてみようと思う。

わしは松井証券を 利用しているが、ここはボックスレートという変わった委託手数料体系を採用 している。伊藤園だと、大体、10000〜10800円位で動いていて、一日で日計り を行うと、3000円の手数料だから、100株建てると、40円の変動が損益分岐点と なる。

ところが、伊藤園の様に10000円超の株価だと、100株転がしでは、3回で約定金額 が300万円を超え、一日6000円の手数料となり、50円変動が損益分岐点となって しまう。 4回売買を行うと、更にボックスレートの上が適用される事となり、50円変動 の損益分岐点は変わらないが一回あたり+250円で利益が非常に圧縮されて しまう。

一回あたりの約定金額が100万円以下では非常に便利なのだが、伊藤園の様に ほんの少し100万円をオーバする様な銘柄には手数料変動が激しく、損益分岐点 ギリギリの売買を行う様な日計り商いには、瞬時に暗算しないとついていけない。

成行きでなら手数料1000円というところもあるのだが、日計り商はその日の 相場の趨勢を考慮しながら、上か下かへ張る博打であるから、指値が できなければお話にならない。この条件では松井証券が現在のところ手数料 を最も安くできるのだ。

だが、2000年1月にHIS協立証券がサービスを開始すれば、話は別だ。この手数料体系は非常に魅力的だ。

会費が年60000円だとしても、一回500円の手数料であれば、一ヵ月の売買日が 20日としても、一日の会費コストが250円で、伊藤園のケースだと、売買回数を 増やせば、手数料コストは一回あたり限りなく500円に近付くし、約定代金に 関わらず、20円変動が損益分岐で、結果、相場を読み間違えてもすぐに 修正でき、回数を重ねる毎にリスクも低くなる。 日計り商いには非常に魅力的だ。

最近は、転職に失敗したら、デイトレーダ(もどき)として相場にかけるのも ええかなぁと思っている:-)


Oct. 11, 1999 シゾフレ相場

以前、日経新聞や、TV東京のワールドビジネスサテライトで取り上げられたが、 「学力低下とメガヒットの関係」ってのがあった。

これは、近頃の大学生の学力低下問題と、メガヒットが生まれる関係について 述べられていたものであるが、この世代は、自分の考えを持たず、他人から どう見られているのかという事のみを気にするそうだ。

流行りモノを追っていないと、他人とコミュニケーションがとれないから、 マスコミに取り上げられている 流行りモノに飛びつく傾向があるらしい。 こういうのをシゾフレニアからとって、シゾフレ世代と呼ぶらしい。
# 個人的にはこういう風になんでも一括りに考える傾向はどうかと思うが…

全ての人という訳では無いが、勤めている会社でも「団塊の世代」の管理職が、 他社のヒット商品後追い指向と、ビジネス誌のサル真似主義には閉口している のだが、やっぱり「子は親の鏡」と言うべきか。

株式市場においても、その団塊の世代の投資性向が現われているみたいで、 ソニーや富士通等の既に充分高い株価の株が上げ続けるという奇妙な相場が 展開されている。

今までなら、こういう値嵩株が物色された後、他の出遅れや低位株に物色の 矛先が向かう流れになるのだが、今の相場はそれが殆んどない。誰もが 知っている有名メーカの株だけが買われ続けているのだ。

これも推測するに、証券会社や投資専門誌の推奨に皆が皆、飛びついた結果 ではないだろうかと愚考する。言うなればシゾフレ相場というものだろうか…。

こうなると、投機手法を変えなくてはならない。銘柄も流行の一つとして、 これらシゾフレ軍団が買い漁るのに追随した方が良さそうだ。 また、シゾフレ軍団に飽きられた銘柄には、すかさず売り建てすれば、 それこそ底無しの如く下がるだろう。

NYダウの今の $10,000 を予想した人がいるそうだが、その人は Y2K 問題に より、年末に $8,000 まで調整し、その後、NYダウは$100,000 を目指すと 予想している。

日本は Y2K 問題に関して、ことさら外国人には信用が無いそうだ。 NYダウですら、$2000以上の調整が予測されているのに、もっと信用が無い 日本で外人は日本株を買い続けるのだろうか?

米国市場の調整はひょっとしたら、もっと軽く済むかもしれないが、信用の 無い日本市場において、年末には外国人の買いは無くなるだろう。 そうなると、個人や日本の機関投資家による膨大な信用買い残を買い支える 主体はいないという事になる。

となると、やっぱり年内に日経平均20,000円台というのはありそうもない。 年末までの方針としては、高値を確実に売って行く方が良さそうだ。

先週は、東芝の空売りを清算し、日本電通建設につっこんだが上値が重く、 失敗した。この銘柄は通信のソフトウェアが22%の事業比率なので、いずれ、 同業他社よりは、ソフトウェアの収益で差がつくと予想している。

今週は、また日銀の政策委員会が13日にあるが、政府が大げさに要求を 突き付ければ、政治圧力に屈する事になるので、量的緩和はやはり無い だろう。

となると、もうそろそろ G7 でのハッタリ効果が無くなって来て、円高に 振れるか?

今週の方針は、まだ残っている空売り玉の清算と、円高で押し目ができた 輸出関連以外のシゾフレ銘柄を拾う事にしよう。


Oct. 01, 1999 手数料自由化

株価計算は結局、証券会社別に作成せざるを得ず、非常に厳しい。

しかも、勤めている会社の解体が決定したので、やっぱり意気消沈するし、 JavaScript のプログラミングもノリが悪くてサボりがちだ。

待っていて下さっている方には申し訳ないが、今後、余暇を利用して順次 対応証券会社のペイジを増やしていこうと思うので、今暫くお待ちいただき たい。
# そんな事より、自分の身の振り方考えろ!(笑)

それはそうと、9月のわしの決算をやってみると…、確定利益が-0.2%と 所得三倍増と大きな口を叩きながら、非常に情けない結果となっている(爆)

ただ、初の空売りは1/3処分したが、残り2/3には未だ含み益があり、 今後まだ下がる事が予想されるので、9月中の清算はせず、手数料が安くなる 10月に持ち越した。

臨界事故が図らずも、絶好の円高対策となったのと、日銀短観予想が強めの 数字になりそうだとの事で、本日、手数料自由化の第一日めの株式相場は 上昇となった。

わしは、今日の手数料自由化では、更に空売り銘柄が増え、信用余力ほぼ MAXのバリバリの売りポジションにしてしまった(^^;

これで、4日の日銀短観が強烈に強い数字が出れば、円高が進行して、 輸出企業が売られ、儲かるという皮算用だが、おそらく、そんなに うまくはいかないだろう。 あと、5日のFOMCでも「まさか」の利上げが行われれば、言う事なしだが…。

買い方の方々には、非常に不愉快かもしれんが、ここは寛大な心でお許し 戴きたい。わしにとっては、上がる株より下がる株を見分ける方が楽なのだ。

特に、日本の経営者は「こうなったらいいな」という希望的観測を平気で 決算予想にしてしまうパターンが多く、根拠も無く強気のイケイケな姿勢 を見ていると、わしの勤めている会社みたいで、思わず株を叩き売りたく なるのねん(笑)

まぁ、来週は日銀短観と、FOMCが焦点だが、日銀短観が少し強め、FOMCで 利上げ無しが大方の見方で、これを裏切る様な事があれば、相場が大きく 動くだろう。

わしは、日銀短観は予想より少々悪化、FOMCで利上げ無しと読んでいる。 円は若干下がるだろうが、わしが空売りした銘柄は既に下げトレンドに 入っていると思うので、損害は軽微のはずだ(と思いたい(^^;)


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Yuji Noizumi
Last modified: Mon Apr 1 01:24:01 JST 2002