What's new Oct. 1999


Oct. 31,1999 適職フェアに行ってみた

池袋にて、「リクルートエンジニア適職フェア」ってのがあったので行ってきた。

わしは関西方面へのUターン希望なので、東京で行われるこの催しでは、たいして めぼしい情報にはありつけなかったが、とりあえず二社ほど説明を聞いてきた。

一社は大阪の会社で、できて15年の会社。やってる事は、カーナビとそれを 中心とした派生技術(液晶表示)等で、どちらかと言えば、低水準(アセンブラ) 言語がメインとなっているようだ。

平均年齢が26歳で、「下の方をまとめていただける方」と言われていた ので、下っ端のわしがいきなり管理職か(爆)!?

まぁ、現在勤務中の会社は、経営失敗の責任を誰からも追求される事も無く、 「なぁなぁ」で済ませてきてるから、世代交替が起こらず、わしの世代でも 平社員ってのは当り前だ。

その点、創立間もない若い会社ってのは、わしの勤める会社と違い、腐った 人材が上に溜って腐臭を放っているという事も無かろう。

もう一社は富士通:-)。わしのスキル的にはニーズはあるそうだが、開発系は 関東で、関西じゃ営業しか無いとの事で、思案どころだ。

まぁ、贅沢さえ言わなければ雇用不安の世の中とは言え、この業界では職に 困る事は暫くは無さそうなので、一安心といったところだ。

終身雇用の日本においては、転職は損だと考えがちだが、どうしようも無い 経営者が居座って会社の業績を悪化させ、慢性的に社員の給料を安くおさえて しまう会社に永く居るよりは、右肩上がりの成長を続けている会社に転職した方 が生涯年収としては上がるという事だ。

どっちが得かよ〜く考えてみよう:-)


Oct. 01,1999 会社崩壊

勤めている会社が崩壊した。

思えば、わしはバブル崩壊直後に確か今後も将来有望なソフトウェア企業に 就職したはずだったのだが、不況のあおりで組織再編され、SE など営業色が 強い部門と組み込みソフトウェアを作っていた開発系とが分離し、SE 部隊は 独立して存続、開発系は体力勝負大好きの製造業の親会社に吸収される形と なった。

ハードウェア寄りのプログラムを書いていたばっかりにわしは親会社に籍を 移されたが、将来性有望なソフトウェア企業では無く、バブル期のイケイケ のノリが好きな製造業の社員にさせられてしまった事は非常に不本意だった。

転籍後、製品ごとにソフトウェア部隊を分割する等、製造業の石頭おやじの 経営手椀は悪手を究め、企業のもっとも基礎体力となる人材の技術力向上の為 の投資はおろか、ソフトウェア部隊に莫大な負荷をかけて人件費を増大 させても、部品代の1円をケチる事が大事だという、信じられない 価値観だった。

初期コストを莫大にかけてでも、部品を最大限安くするという方法は、量産品 を作る上では重要だが、バブル期ならいざ知らず、不景気の時代によほど商品に 魅力が無ければ数が売れる訳も無く、大量に売れる事を前提とした方法に そもそも無理がある。

勿論、魅力のある商品なら大量に売れる訳だが、商品企画が自社技術者の強みを 活かした企画を立てるかと言えば、そうでは無く、他社の売れてる製品よりも ちょっと性能を良くした程度。誰でも思い付く様なネタで、全くおつむを使って ない。

根本的に売れないモノ作りの体制でやっている以上、当然、いつもソフトウェア の開発に時間がかかり、商機を逸する訳だが、これもソフトウェア人材の能力を 考慮して製品開発を行っていれば、短期間の開発ができたものを、製造業である ばっかりに、特定の部品を使う事に気をとられ、ソフトウェア人材の能力を全く 使いこなせなかった事が敗因だろう。

こういう愚かな経営をやった事が原因で人件費が増大したのだが、経営陣は、 それがさも自分達に責任が無いかの様に今度は人員整理を行おうというの だから、呆れてモノも言えない。

「経営者の責任を追求しても仕方が無い」と組合の新聞には書いてあったが、 こういう馬鹿者共を経営に携わらせた無能な人事担当者を庇う為の発言で、 最終的に自分に責任追求の手が伸びる事を恐れている為であろう。 無責任も甚だしく「身内には甘い」というのは神奈川県警と同じ構造的腐敗と 言える。

新しい人事制度で能力評価制度というのが立ち上げられる時、「当然、管理職が 本当に部下を正しく評価できるのか?」という疑問が上がった訳だが、 「総務が選んだ管理職だから、優秀である事には間違いない」と言っていた。

現実には部下の能力もロクに解らない無能者が、永く生きたというだけで不当な 地位につき、「ひょっとしたら爆発的に売れるかもしれない」などと寝言を言い ながら「経営」では無く「博打」を打っていた訳だ。

まぁ、潰れて当然だな:-)

今は何の技術も持たない「人を管理するだけの管理職」ってのが余剰人員の筆頭 な訳だが、今まで不当な地位であぐらをかいていた連中は、そのツケをたっぷり と払っていただきたいと思う今日この頃である。


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Yuji Noizumi
Last modified: Mon Nov 15 03:12:10 JST 1999