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From: 野泉
<webmaster@noizumi.org>
Subject: 偉いさんの思惑
Date: 1999/06/24 23:41:01
ウチの会社には「社内起業制度」つ〜のがあるけど、以前関わったプロジェクト
で、「全員この形態でやろう」って偉いさんから誘われた事があった。
メンバーとして誘われた皆は返答にお茶を濁す程度だったが、わしは
きっぱり「いやです」と言い切った。
なんでかと言えば、その起業形態ってのが、
「小数精鋭で、外注を効率的に活用した機動力ある効率の良い形態」
なんて寝言を言ってるからだ。
大方、この方式はビジネス誌に載っていた全く別業種の成功企業のサル真似
だと思うが、その業種の場合、「小数精鋭」がそのままであり続けられるから
成功しているのであって、わしらの様に技術力を判断材料に外注管理する形態
では、外注管理に追われ、技術を磨く暇もなく、技術力が陳腐化して数年も
もたないだろう。
偉いさんはその意図は無いのかもしれんが「使い捨ての駒になれ」
と言ってるのと同じで、部下を馬鹿にするのも程があると言うものだ。
「やる気があったらできる」とか、「アグレッシブに」とかいうのが偉いさん
の口ぐせだったが、脳味噌筋肉な体育会系のノリは勘弁してほしい。
成功する可能性が 50% 位あるなら、まだ「やる気」とか「精神力」ってのは
解るが、成功確率が極めて低い、または破綻しているのに、そういう寝惚けた
事をいうのは、「竹やりでグラマン落す」って頑張ってた戦前の人と変わらん。
技術が全く解らない「人を管理するだけの管理職」には、上の成功企業の
方式に何の疑問も持たないのかもしれんが、技術を持たないと真贋の見極め
すらできず、まともなビジネスができないというのもまた真理である。