同プロジェクトでは海外製パッケージソフトをカスタマイズ導入することになっていたが、概要設計フェーズの開始直後から要件定義書になかった追加要件が野村証券から多発した。その後、設計・開発やテストフェーズに入っても変更要求は続出し、2013年1月の稼働を諦めて総合テストの中止を判断するまで五月雨式に続いたという。変更要求はX氏からだけではなかったが、多くがX氏の業務関連だった。
工数の膨れ上がりを看過できない状況にまで追い込まれた日本IBMは、業務の見直しやシステム化対象の絞り込みなどによる工数削減を野村側に提案。しかし、わずか14口座を対象とした処理の手作業化(システム化から除外)による工数削減でさえもX氏の猛反対を受け、実現できなかった。
情報源: 逆転敗訴した野村情シスがIBMに送った悲痛なメール、横暴なユーザーを抑えきれず | 日経クロステック(xTECH)
大企業や役所のシステム案件に関わり合いたくない理由がコレなんだよなあ。
後で、追加要求を蹴れるように、要件定義書を作成するのだが、大抵の客は、「あ、これも追加で」とか言ってきやがるので、「要件定義書に記述していないものは受けられません」で、本来は終いにしなきゃいけない。
でも、客の方が立場が強いから、強引に押し切られて現場が破綻する事になる。
わしは印刷会社のシステムの要件定義をした事があるが、そこの社長なんかは、「ウチは汎用システムではとても対応できない」とドヤ顔で言っていた。
で、要求仕様が、車で喩えると、「乗員全員が運転できるように全員の運転席を付けて、加速しなきゃいけない時に誰かがいい感じでアクセルを踏んで、止まらなきゃいけない時に誰かがいい感じでブレーキを踏めるようにしたい」
バカか?
それは汎用システムではできないでは無くて、社内の役割分担や権限があいまいで、それをそのままバカ正直にシステム化しようとするのが間違っている。
工数の膨れ上がりを看過できない状況にまで追い込まれた日本IBMは、業務の見直しやシステム化対象の絞り込みなどによる工数削減を野村側に提案。
それは多分、この部分だな。
社内の腐った手順をそのままシステム化させようとした訳だ。
車で言えば、運転席を全員分設けなくても、役割分担して状況に応じて運転手を決めて運転するって決まりを作っておけば、汎用の車で充分用が足せるが、マヌケは特殊仕様に拘るんだねえ。 🙁