4月バカだが、嘘と言えば、前に居た会社の自称1等空尉元自衛官パイロット(23)のアルバイトを思い出した。

父親が自衛官だったので、わしはある程度自衛隊の事は知っている。

だから、23歳で空自のパイロットだったと言うのは明らかに嘘ってのがバレバレ。まず、階級による秩序重んじる上意下達の軍事組織において、23歳で1等空尉って階級が有り得ない。

自衛隊のパイロットのエリートコースってのは、航空学生か、防衛大学校だが、一番昇進が早いのが防衛大学校。

これでも卒業後曹長に任官して、幹部候補生学校へ行き、ストレートで昇進しても28歳位にならないと1等空尉にはなれない。

5年も短縮して、1等空尉になるってのは、自衛隊創設以来の重大事件になるから、他の優秀な自衛官をすっ飛ばして昇進なんて、国家的危機を救うとか、よほどの功績がなければ、有り得ない。

「元米軍にもいた」とか言っていたが、軍隊は何の実績も無く、敵かもしれない外国人に航空機という高価な兵器を持たせてくれる程甘くはない。

嘘は大きい程、人は信用するとかいうが、余りに荒唐無稽過ぎると白けるねえ。

まあ、余りにも痛いので、触れずにそっとしておいてやっていたのだが、「時速2万km/hで飛んでました」とか、話に内容が無いばかりか、どこかで仕入れた知識を自慢げに語るのには「そんなにも嘘を暴いて欲しいのか?」って感じでリアクションに困った。

「○×ってPXで売ってるよなあ」とか言うと、「それ、久しぶりに聞きました。なつかしいです。」とか言ってたが、自衛官だったら、わしが言う前に言ってるだろ。

こういうもどかしい話をしていると、「幹部候補生学校って防府へ行ってたの?」とか、「F-15のイジェクションレバーってヘッドレストの上の輪っかを引っ張るんだよね」とか、「F-15の兵器切り替えレバーってどこだっけ?」とか、つい致命的な事聞きたくなる(笑)。

ちなみに、空自のF-15パイロットだったという人ならスラスラ答えられる話で、わしの言ってる事が全て正しいという前提で口裏を合わせる感じで答えると嘘がバレバレになる質問ばかり :-)。

あと、「レースやってました」とか言ってたが、車好きのようだし、それは本当かもしれないなあと思いつつ、ある日見ると、グローブをはめていて、それが指先の出るタイプ。JAFの競技規則読んでるなら、そのグローブ選択はあり得んだろう。だって、競技で使えないんだから 🙂

何でこういう嘘をついていたのかと考えると、見栄っぱりってのもあるだろうが、経歴を偽って、自分の優秀さをアピールする事で正社員へスカウトして貰えると思っていたのかもしれない。

結局、アルバイトの仕事で優れた実績を上げた訳でも無いから、会社幹部から誘いの言葉は無く、別の実績を上げたバイトに正社員への誘いがあった。

自称パイロットの彼はバイトで金が貯まりだすと、待遇に不満を言い出してバイトを途中で帰るようになり、こちらのデバッグ計画を台無しにしてくれて顰蹙を買いまくり、ついに辞めてしまったのであった。

見栄とかハッタリとか下らないものに血道を上げるのが理解できん。人間分相応が一番だ。

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