仕訳委託している親会社の部門へ渡す請求書が来たが、月末過ぎていて渡すかどうか迷って、親会社の人に聞こうかと思ったが、「伝票を渡しますか?はいorいいえ」と凄く簡単な質問なので、上司に聞いてみた。
「渡せばいい」とすぐに希望の回答は得られたが、「これは容積換算すると…」と独り言を言い始め、黙々と電卓を叩き、「こうなるんや」と得意気に計算結果をわしに見せた。
その伝票の材料は温度で容積が極端に変化するので、業者は重量単位で売ってる訳なのだが、それを固定値の換算率で容積換算したところで何か良い事があるのか?上司の言いたい事はさっぱり分からない。
わしが聞いているのは「伝票を持って行ったら良いのかどうか」だし、直接関係の無い話で、返答のしようも無いので、眉間に皺を寄せ、思いっきり怪訝な顔をして見せた。
しょうもない事で時間を取られるのも嫌なので、
「とりあえず、伝票渡してきますわ」
と言ってその場を離れた。
その後、銀行の入金について、上司の担当する仕事かどうか聞いてみたが、振り込まれた金額について、「○○のはずや」とまたもや電卓を叩き始めた。
上司は自分の望む数字をなんとか出そうとするが、出て来る数字は振り込まれた金額と全然違うし、積算根拠を全く説明せずに、黙々とあやしげな数字を電卓に叩きこむだけなので、出て来る数字は信憑性ゼロだから、相手にするだけ時間の無駄。
「とりあえず、振込み人が詳細を知らせてくるでしょうから、それが来てから経理処理しますわ」
とその場を離れた。
この「とりあえず」戦法は、仕訳委託している親会社の人が話を聞きに来て、上司が訳の分からん事を言って無駄な時間を取られそうな時に使っていたので、わしも使ってみた:-)
そして気がついたが、親会社の経理の偉い人に上司が怒られている時、上司はよく「とりあえず…○×しました」と答えていて、口癖になっているようだ。
もしかしたら、上司と話す人が、上司のしょうもない話で時間を無駄にされない為に、ことごとく「とりあえず○×しますわ」と言って、上司から離れるので、上司も「とりあえず」というのが口癖になったのかもしれない。
上司に対して「とりあえず」と言う人は、「上司の世迷言はもういいから、自分の任務を遂行する!」 という宣言なのだが、上司の言う「とりあえず」はちょっと違う。
経理処理について、親会社の経理の偉い人が上司に「どのように処理したのか?」と問うた時、上司は「とりあえず…」と言うのだが、「『とりあえず』はいいんや!」と怒られる。
上司の言う「とりあえず=いい加減にやりました」と言ってるようにしか聞こえないので、親会社の経理の偉い人に怒られる訳なんだな。