心が読める

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8巻P.387

俺が欲したのは馴れ合いなんかじゃない。
きっと本物が欲しくて、それ以外はいらなかった。
何も言わなくても通じて、何もしなくても理解できて、何があっても壊れない。
そんな現実とかけ離れた、愚かしくも綺麗な幻想を。
そんな本物を、俺も彼女も求めていた。

アニメでは「本物」というのがよく分からんかったが、小説ではちゃんと書いてあるんだな。やはり、アニメは難解だ。

主人公の比企谷八幡は、合理的判断と効率的な解決法で問題を解決する。感情は無視して。

そして、高校時代のわしは、この合理的判断と効率的な解決法を人は必ず採るのだから、それが分かれば人の心を読めると思っていた。

友人に「人の心は読める」と言ったら、すげーバカにした態度で、「なら俺の考えている事を当ててみろ」とか言ってたが、それは合理的選択と効率的な解決法に程遠いものだから、話が違う。

高校時代のわしは、発言者の意図を読み、言ってる事を短く「それはつまり○×やな!」と要約する事をひたすらやっていたような気がする。

だから、価値や判断が一致する者は心を読める=心を通じ合えるというのは分かる気がする。

ただ、その関係を「本物」と呼び、欲しがるというのは共感できないが、現実には、アサッテ系の話で突っかかってくるような輩を相手にしなくてはいけないので理想ではあるのかな 🙂

しかし、この小説は読んでると昔の事を思い出させる。
割と人気の高い小説だから、誰しもが主人公みたいな事を考えていたのかねえ。