やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続12話13話

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続の最後の方の内容が漸く理解できた気がする。自分の解釈のメモ書き。

セリフにダブルミーニングとか、簡単には分からないような作りなのだが、アニメだと原作の補足になる部分がカットされてて、増々分かりにくい。それにわしはまだこの部分の原作を読んでいない。

12話のバレンタインデーイベントの料理教室で、雪ノ下雪乃が姉の陽乃に誰にチョコを渡すか聞かれて、「姉さんには関係無いでしょう」と言ったが、まあ、これは事実上、引企谷にしか渡す奴居ないから確定事項な訳だ。

そして、最終話の13話だが、雪乃が手作りクッキーを部室にもってきて、由比ヶ浜結衣にクッキーの袋は渡すが、引企谷には渡さないので、由比ヶ浜は「ヒッキーのは?」と問うが、結局、皆で食べる為に皿に盛ったのを渡す。

さて、なぜ渡さなかったのかと言えば、引企谷の分は手作りチョコだったからだな。

クッキーなら渡せたがチョコだと意味を持ってしまい、今までの三人の関係をぶち壊してしまうかもしれないから覚悟がいる。だから、皿に盛ったクッキーを渡したのだろう。

部活が終わり三人が別れる際に、雪乃が引企谷にチョコを渡そうとするのだが逡巡し、気を利かせて由比ヶ浜が外そうとするが、雪乃は目で追いすがる。

もう完全に由比ヶ浜は雪乃の意図を理解しているが、雪乃は重大な事を自分で決定する事ができず、他人に依存してしまっている。

翌日に水族園へ三人で行ったところの重要なシーンはペンギンの所。

「どちらかが死んでしまうまで同じパートナーとつれそい続けます」という説明文に居たたまれなくなって雪乃が離れ、その後、ペンギンの写真を撮っている由比ヶ浜を残して、引企谷がその場から離れて雪乃の所へ行く。

これ、実は由比ヶ浜が引企谷の気持ちの最終確認をしたシーンだと思うが、この事が最後の提案に繋がっていくのだろう。

最後の場面では、由比ヶ浜が敢えて曖昧な言葉を選んで、物事が確定する事を避けながら、雪乃に本心を明かさせず、今まで通りの三人の関係を続けようという提案を行なう。

この部分はセリフが敢えて曖昧にしてあって、非常に分かりづらいのだが、由比ヶ浜は、これまで通りの関係を提案すると共に、手作りクッキーを引企谷に渡し、事故で自分の犬を救ってくれたお礼だと強調する。

これは奉仕部の最初の依頼内容で、由比ヶ浜の成長を見せる以外に殆ど意味が無いのだが、この場面で持ってきたのは、雪乃が引企谷にチョコを渡そうとしている事に関係する。

このままでは、雪乃が決意しなければ、絶対にチョコを渡す事ができないし、渡せば今までの三人の関係を壊してしまう。

そして、由比ヶ浜の提案によって渡せなかったチョコが手元に残るというのは、雪乃が酷い後悔をする事になり、これも由比ヶ浜と雪乃の関係にわだかまりができてしまう。

だから、由比ヶ浜がお礼としてクッキーを渡したのだから、雪乃は事故の加害者としてのお詫びとして渡せば良いという意味だろう。

三人共お互いが大事で傷つけたくないと思っているが、由比ヶ浜は引企谷の気持ちが分かっているから、雪乃が踏み出してしまうと、確定してしまうので、好きな居場所が無くなってしまう。

だから、由比ヶ浜は何も確定していない今までの関係を続けたいと願い、雪乃の依存心につけ込んで雪乃がどうすべきなのかを提案した。

雪乃が「私は…それでも…かまわ…」と言いかけた時に引企谷は、「雪ノ下の問題は、雪ノ下自身が解決すべきだ」と拒絶する。

その後のシーンが明確な説明が無く、言い回しと表情で表現しているのだが、引企谷の
「それでも…ちゃんと考えて…苦しんで…足掻いて…俺は…」

のセリフから、雪乃がハッとするシーンがあって、どことなく明るい表情になってて、由比ヶ浜がどこか物憂げに「ヒッキーならそう言うと思った」と非常に難解。

「雪ノ下は…」ではなく、「俺は…」と言っているから、雪乃がどうすれば良いかでは無く、引企谷が何をするつもりなのかを宣言している。

では、何に対する宣言なのかと言えば、後のセリフで、雪乃が「私の気持ちを勝手に決めないで」と言ってるから、まだ言っていない雪乃の気持ちに対して、引企谷が見せかけの関係を守ろうとせず、由比ヶ浜を傷つけても雪乃の気持ちに応えるという事である。

あと、雪乃がわだかまっていたのは、修学旅行で引企谷が慣れ合いをしているグループを救う為に「見せかけの関係なんか要らない」という自分の信念を曲げた事だから、雪乃と共有していたはずの価値観が戻った事を喜んでいるとも思える。

由比ヶ浜が完全に理解しているのに対し、何分、表情だけなので、雪乃がどこまで理解しているのかは分からない。由比ヶ浜同様、完全に引企谷の気持ちを理解したなら、チョコを渡すのにもう逡巡は無いはず。

そして、雪乃が引企谷の依頼が残っているというのと、「私の依頼…聞いて貰えるかしら?」で話が終わってて、依頼の内容が気になるところだ。

依頼というからには、雪乃自身の問題ではなく、やはり三人の関係の事の様な気がするが、「引企谷の依頼」に矛盾せず、「見せかけの関係」の解決法って、もう奉仕部崩壊しか無い気がする。

ただ、由比ヶ浜が既に諦めている感じがあったが、最後に雪乃の依頼を「聞かせて」と明るい声で言っている事で、新しい関係の萌芽が見えるとも思える。

原作はどうなっていったのかな? もう最終局面だから、アニメの三期全13話では出せないんじゃないだろうか。

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